Buzz Feed News の記事 https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/cannabis-masataka によると、一般社団法人 GREEN ZONE JAPAN 代表正高佑志医師が、厚生労働省医薬・生活衛生局長宛に、大麻の柔軟な医療利用が進むよう、要望書を提出したらしい。
その内容を引用すると…
- 大麻取締法の部位規制を廃止した上で、THC含有量の基準を設け、基準値以下のTHC含有品種に関しては大麻と別に「ヘンプ」として大麻取締法の規制対象から除外し、医療利用や産業利用の可能性を推進すること
- CBDやCBDを主成分とする医薬品に関して、大麻取締法や「麻薬及び向精神薬取締法(麻向法)」の規制から除外される旨を明示すること
- THCや大麻草の将来的な幅広い医療利用を見据え、大麻使用に伴う罰則の制定を見送ること
となっている。
その他、興味深い部分を引用する。
今は大麻草の「茎」や「種」から取れたものだけが「大麻ではない」と規制対象外にされています。この規制のあり方のせいで、他の部位から作られた製品は違法となり、海外で使える薬が日本では使えなくなっています。
この部位規制を外してもらいたいと医療現場の人間は前から訴えています。
また、現在も茎由来であり、かつTHCが検出されなければ輸入はできるのですが、「0」と言っても、精密な検査方法を使えばわずかながら検出される可能性があります。ゼロとして扱う基準値が開示されていないため、輸入の際に業者は手探りで対応しています。
アメリカではTHCが0.3%未満という線引きですし、国際的には1%未満ともされている国もあります。ヨーロッパでは0.2%未満です。
日本でもガラパゴス的な部位規制を撤廃し、THC含有量の上限基準を明確に示してもらえれば、海外で代替医薬品として使っているような製品を国内に持ち込んで使えるようになります。
今、私の目から見て、厚労省監視指導・麻薬対策課がやろうとしているのは棲み分けだと思います。CDBは良いものとすることで医師やてんかんの家族会には一定の譲歩の姿勢を見せる一方で、THCは悪いものとして取締り、法律を守らない人や依存症の人は逮捕・投獄し続けるというメッセージではないでしょうか。
その考えは医学的にも間違っています。THCも含めて薬は全て使い方が肝心なのに、「ダメ。ゼッタイ。」とする幼稚な線引きはいい加減にやめてほしい。
パーティー目的で楽しんで使っているように見られがちですが、実際には大麻を使って命を長らえているような人はすごく多いです。
何らかの生きづらさを緩和するために大麻を使っている人は「エンドカンナビノイド」という人間が脳内で作っている大麻成分に似た物質が足りず、それを補っている自己治療ではないかという仮説もあります。
実際に多くの逮捕者が、大麻を取り上げられたのちに酒浸りになっています。それで肝臓を壊して亡くなったとしたら、その規制は誰のためのものなのかと思います。
大麻を使用したことがある4138人を対象としたところ、依存症の割合は8.3%でした。これはアメリカの調査と同じぐらいの割合でしたので信憑性が高い数字だと思います。
また、大麻を吸ってすぐに出てくる不安や妄想、吐き気などの「大麻誘発性障害」は38.5%に見られました。いわゆる「バッドトリップ」と言われるものです。これは違法な薬物という不安から来るものだと思います。
ただお酒でも吐いたり頭が痛くなったりしますね。すぐに治りますし、それを病気と受け止めていない人が多いでしょう。
それでも大麻を吸って、そのような症状が24時間以上続いたり、他人の助けを必要としたりするほどの重症な場合は問題ですが、それは0.12%のみでした。今は違法にしているから、若い子が使い方もわからないまま隠れてTHC含有量の高いものを使ってしまい、何かあってもSOSも出せない環境が問題なのだと思います。
いわゆる「大麻精神病」と言われる統合失調症のような症状があった人は1.3%でした。ただ日本人の統合失調症の有病率も1%ぐらいで、回答者で多かった若い男性の統合失調症の発症率は数%です。大麻使用が関係する可能性は低いでしょう。
やる気がなくなる「無動機症候群」も2.7%いましたが、大麻を吸わない人たちに同じ質問をしてもやる気がなくなっている人はたくさんいます。それと比べて高い数字ではないと思われます。
かいつまんで…だと、こんな感じ。
ぜひ、全編を読んていただきたい。
大麻に対する悪いイメージが、確実に変わります!